経済危機のスペインに対し、国債の購入及び
アップストリーム(原油開発)に合計総額6.000億円の
出資を両政府間で合意を取付けたそうだ。
同じく隣国ポルトガルに対しても、国債の購入を確約している
らしい。

リーマンショック以降、アメリカ、欧州、日本の三極では
その後片付けに奔走しているわけだが、ただその中で唯一の
超大国:中国だけ各国の外貨を稼ぎ、この世を謳歌している
構図である。

中国政府のこれまでの外交を非難することは簡単である。
しかし、その批判にもめげず、先進各国の製品を生産し続け
発展してきたのは、一党独裁のなせる業とともに、わたしが
言い続けている「グランドデザイン」を描いてきたからである。

そして、ここまで恐怖の超大国に押上げげたのは、先進各国
なのは余り語られていない。

格安な人件費と言ってはいるが、環境対策がほとんど必要ない
から製品単価を抑えることが出来る。
報道各局で中国の環境汚染について報道されたことがあるだろうか?
「否」

「you tube」 などでは、簡単に検索できるのである。
企業の利益がなければ、コマーシャル収入は確保できない。
その間に、戦後日本で苦しんできた「水俣病」「四日市ぜんそく」
「イタイイタイ病」などが中国国内で蔓延し、これから社会問題に
なるであろうことは、容易に想像がつく。

13億人もの人口を抱え、そして先進諸国を目指し出したとき、
地球環境がどのようになるのか?
十数年前、在籍していた会社の部長が端的に指摘していたことを
思い出す。
「中国人が1人1個の腕時計を持つと、13億個売れる。2つだと
26億個だ。俺たちの仕事の自動車なら天文学的だな。しかし
考えてみろ。どれだけの公害を撒き散らすかね?」

その指摘通りの経過を辿っている。
北京オリンピックの時、メダリスト達がボイコットしたことを。
「こんな環境では競技したくない」と。



そしていま、大変なことになったことを認識していただきたい。
地勢的問題である。
スペインとアフリカ大陸の距離は、わずか14kmであるのは
ご存知であろうか?
ジブラルタル海峡である。

欧州からこの海峡を通り、地中海、スエズ運河を経て、インド洋に出る。
容易に想像できるであろう。
南アフリカの喜望峰を通らずに、最短でアジアそして日本と交易ができる
戦略的見地からも大切な要所である。

では逆のルートではどうか?
中東からアメリカへの原油及び精製された石油製品のルートなのである!
リスクヘッジしているとは言え、アメリカの中東依存度は高いものである。

また、再来年にでも就航予定の、中国の空母が親善と称し、ジブラルタルに
停泊すれば。。。。。

世界の生命線を握ったことになる!
日本の政治家、官僚、そして国民はこの報道をどのように解釈しているのか?
甚だ不安である。