こん**は。伊藤です。
先日のディスクブレーキローターに続いてブレーキパッドについても
少しお話させていただきます。

同一製品ではありませんが右が新品、左が磨耗したため交換したパッドです。
先日紹介したローターを両側から挟みこむ形になりますので
片側2枚×左右=4枚セットで販売されています。

矢印部分がブレーキパッドの摩擦材です。その下は金属製の台になっています。
摩擦材は新品で約10mm程の厚みがあります。

当社ではお客様の使用状況や走行距離を確認させていただいた上で
次の入庫まで使用可能かを判断しているのですが
通常の使用ですと入庫時に5mm以下ですと交換をお薦めしています。
まだ半分残っているのに勿体ないと思われるかもしれませんが
それには理由があるのです。

こちらは新品のブレーキパッドを切断したサンプル品です。
(アイテム提供:自動車部品商 O様)
一番下の金属部分が台になります。その上、摩擦材との間
少し黒い部分にお気づきいただけましたでしょうか?

白線で囲んだ部分です。
これはブレーキローターとパッドの摩擦で発生する熱が
ブレーキ本体に伝わらないようにするための断熱材なのです。
もちろん摩擦材でもありますのでこの部分まで磨耗してもブレーキが
効かなくなる訳ではありませんが摩擦材に比べて磨耗が非常に早いです。
また、断熱材が薄くなると本来の目的である断熱効果が弱まります。

断熱材は2~3mmほどありますので本来の性能を維持する為には
それ以上の厚みがあるうちに交換するのが良い、という訳です。

パッド磨耗のデメリットは他にも多数ありますがそれはまたの機会に
お話したいと思います。それでは、またお会いしましょう。